ドラマチックな天体観望プロジェクト 2014 - 第3回の様子
七夕の話題をたくさん取り上げました。天体に関する解説、工作として星座早見うちわ、大口径反射式天体望遠鏡の説明などをしました。












夏至の日の地球と太陽の関係 - この日に実験する理由がある
夏至の日は地球と太陽の関係においてとてもスペシャルな日だ。この日の自然現象をうまく使うと、地球の大きさが簡単に求めることができる。詳細はエラトステネスの説明を参照ください。ここでは、夏至(げし)の意味を再確認しよう。

図の出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2009年の夏至は6月21日である。この日は、北半球では太陽が最も高く、一年の中で最も昼間が長く、夜の短い日となります。参考までに、6ヶ月後には冬至があります。2009年の冬至は12月22日で、この日は夏至とは反対に一年の中で最も昼間が短く、夜の長い日となります。その他に、秋分の日、春分の日があります。これらは丁度、昼と夜の長さが同じなる日です。二十四節気(にじゅうしせっき)の中の夏至、冬至、秋分、春分、これで理解、教養はバッチリですね。
さて、地球は太陽の周りを回っていますが、地球からみれば太陽が回っているようにみえます。天動説か、地動説かの議論ではありませんが、地球を中心に置き、太陽の見かけの通り道を考えたものを黄道といいます。天道説としての考えです。この黄道は、天の赤道(地球の赤道の延長)から、23.4°、これは地軸が傾いていることによるためこうなると考えます。定義から、太陽はこの黄道上を移動します。地軸が傾いていることになりますが、地球上の人からみれば地軸が傾いているといわれても余計はお世話ですよね。第一、地球上では分かりませんよね。表現を変えましょう。すなわち、地球上での基準、つまり極軸からみれば、北半球では夏至のときに太陽が真上に来る地点を通る緯線は北緯23.4度となり、これを北回帰線といいます。夏至の日には頭上を太陽が移動することになります。すなわち、夏至のときに太陽が真上(90°)に来る地点を通る緯線を北回帰線、冬至の日、太陽の南中高度が90度になるところを南回帰線といいます。夏至の日というのは、北半球にとって、地球と太陽との関係上、とてもスペシャルな日なのです。

図の出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2009年の夏至は6月21日である。この日は、北半球では太陽が最も高く、一年の中で最も昼間が長く、夜の短い日となります。参考までに、6ヶ月後には冬至があります。2009年の冬至は12月22日で、この日は夏至とは反対に一年の中で最も昼間が短く、夜の長い日となります。その他に、秋分の日、春分の日があります。これらは丁度、昼と夜の長さが同じなる日です。二十四節気(にじゅうしせっき)の中の夏至、冬至、秋分、春分、これで理解、教養はバッチリですね。
さて、地球は太陽の周りを回っていますが、地球からみれば太陽が回っているようにみえます。天動説か、地動説かの議論ではありませんが、地球を中心に置き、太陽の見かけの通り道を考えたものを黄道といいます。天道説としての考えです。この黄道は、天の赤道(地球の赤道の延長)から、23.4°、これは地軸が傾いていることによるためこうなると考えます。定義から、太陽はこの黄道上を移動します。地軸が傾いていることになりますが、地球上の人からみれば地軸が傾いているといわれても余計はお世話ですよね。第一、地球上では分かりませんよね。表現を変えましょう。すなわち、地球上での基準、つまり極軸からみれば、北半球では夏至のときに太陽が真上に来る地点を通る緯線は北緯23.4度となり、これを北回帰線といいます。夏至の日には頭上を太陽が移動することになります。すなわち、夏至のときに太陽が真上(90°)に来る地点を通る緯線を北回帰線、冬至の日、太陽の南中高度が90度になるところを南回帰線といいます。夏至の日というのは、北半球にとって、地球と太陽との関係上、とてもスペシャルな日なのです。
2200年前に地球の大きさが見積もられた
今のようなハイテクが無い時代、しかも2200年も前に、人類は既に地球は丸いと認識していたそうだ。すごいことである。地球が丸いと言える理由を挙げると次のようである:

4番目と5番目は別として、上から1から3番目はこの頃から指摘されていたようだ。エラトステネスという学者がいる。最初に地球の大きさを見積もった人物とされる。

当時、アレクサンドリアとシエネ(いまのアスワン)は交易が盛んであった。このアレクサンドリアからシエネは真南に5000スタジア離れていた。

スタジアとは今のメートル法が無い時代、この時代の距離を表す単位で、1スタジアは約180mであった。およそ2分間に人が歩く平均距離という。さて、丁度、夏至の日、正午の太陽の光がシエネにある井戸の底に届いていた。これは夏至の日の正午、シエネでは太陽は頭の真上にあった。 このことをよく考えると、井戸の奥、つまり、究極的には地球の中心を続いていると考えられる。なぜこのようなことになったか。それは、シエネは北回帰線にものすごく近い位置にあったからだ。夏至の日の現象として、太陽は北回帰線上を移動する。丁度、正午には真上(90°)に太陽が来る(南中高度が90°)のである。それが夏至の日の正午で厳密には1年に1回そのようなことが起こる。
さて、同じく夏至の日の正午にアレクサンドリアでは、垂直に立てた棒の影の長さから、そのときの太陽は、頭の真上から7.2度の位置にあった。位置関係を整理して作図してみた。

棒の長さ、棒の陰の長さ、アレクサンドリアとシエネ間の距離、地球の半径の間には、なんと比例式が成り立つ。エラトステネスはこの簡単な式から地球の半径を見積もった。幾何学は古代ギリシャに源を持つものであり、こうした洞察や考察は得意でった文化的背景がある。さて、この半径に、2πをかければ地球の円周になる。三角関数は三角法として当時、表などが既にあったようだ。三角法は既に4000年も前にメソポタミア文明で発見されている。2πをかければ地球の円周は求まるが、πという数字を用いなくても円周は求まる。つまり、図中のβを計測で求める。これは南中高度αを90°から引いた角度である。アレクサンドリアではこの角度が7.2°であった。エラトステネスは約46000キロ(単位はメートル法に換算しています)と見積もったことになる。40000万キロに比べて、15%の誤差で求められていたことになる。
みなさんはこの15%の誤差を大きいと考えますか、小さいと考えますか。この15%は、地球が丸いという絶対的な証拠が無かった時代、さらに、棒の陰の長さから求めたという実験原理から考えて、とてつもなく高精度な結果だと思います。
このエラトステネスの方法を用いて、今回、福井市文京3-9-1の文京キャンパスから、地球の大きさを見積もってみます。みんなが簡単に、しかし高精度に棒の陰の長さが測定できる器具の作り方も思案中です。どうやって、日本の福井市から求めるのか工夫をこらして、わかりやすく説明する予定です。どうぞお楽しみに。

4番目と5番目は別として、上から1から3番目はこの頃から指摘されていたようだ。エラトステネスという学者がいる。最初に地球の大きさを見積もった人物とされる。

当時、アレクサンドリアとシエネ(いまのアスワン)は交易が盛んであった。このアレクサンドリアからシエネは真南に5000スタジア離れていた。

スタジアとは今のメートル法が無い時代、この時代の距離を表す単位で、1スタジアは約180mであった。およそ2分間に人が歩く平均距離という。さて、丁度、夏至の日、正午の太陽の光がシエネにある井戸の底に届いていた。これは夏至の日の正午、シエネでは太陽は頭の真上にあった。 このことをよく考えると、井戸の奥、つまり、究極的には地球の中心を続いていると考えられる。なぜこのようなことになったか。それは、シエネは北回帰線にものすごく近い位置にあったからだ。夏至の日の現象として、太陽は北回帰線上を移動する。丁度、正午には真上(90°)に太陽が来る(南中高度が90°)のである。それが夏至の日の正午で厳密には1年に1回そのようなことが起こる。
さて、同じく夏至の日の正午にアレクサンドリアでは、垂直に立てた棒の影の長さから、そのときの太陽は、頭の真上から7.2度の位置にあった。位置関係を整理して作図してみた。

棒の長さ、棒の陰の長さ、アレクサンドリアとシエネ間の距離、地球の半径の間には、なんと比例式が成り立つ。エラトステネスはこの簡単な式から地球の半径を見積もった。幾何学は古代ギリシャに源を持つものであり、こうした洞察や考察は得意でった文化的背景がある。さて、この半径に、2πをかければ地球の円周になる。三角関数は三角法として当時、表などが既にあったようだ。三角法は既に4000年も前にメソポタミア文明で発見されている。2πをかければ地球の円周は求まるが、πという数字を用いなくても円周は求まる。つまり、図中のβを計測で求める。これは南中高度αを90°から引いた角度である。アレクサンドリアではこの角度が7.2°であった。エラトステネスは約46000キロ(単位はメートル法に換算しています)と見積もったことになる。40000万キロに比べて、15%の誤差で求められていたことになる。
みなさんはこの15%の誤差を大きいと考えますか、小さいと考えますか。この15%は、地球が丸いという絶対的な証拠が無かった時代、さらに、棒の陰の長さから求めたという実験原理から考えて、とてつもなく高精度な結果だと思います。
このエラトステネスの方法を用いて、今回、福井市文京3-9-1の文京キャンパスから、地球の大きさを見積もってみます。みんなが簡単に、しかし高精度に棒の陰の長さが測定できる器具の作り方も思案中です。どうやって、日本の福井市から求めるのか工夫をこらして、わかりやすく説明する予定です。どうぞお楽しみに。
第2回 『地球の大きさをはかる』 - 2009.6.21
ドラマチックな科学実験プロジェクト 2009 ~世界を一変させた科学実験の美に学ぶ~ の第二弾は、みんなで地球の円周を簡単な実験から割り出してみる実験です。この実験にはいくつかのポイントがあります。ぜひ理解してくださいね。
古代ギリシャでは、地球が球形をしていることは既に知られていたようです。その今から2200年も前に、なんと地球の大きさ(円周)が実験で割り出されました。夏至の日の太陽の位置から求めました。今回の公開講座では、2200年前と同じ方法で地球の円周を割り出す実験をみんなで行います。

福井市文京にある福井大学から見える2009.6.21(夏至の日)の一時間ごとの太陽の正確な位置を計算して図示してみました(シミュレーション)。みんなでこの太陽の位置を計測する実験を行います。その計測器具はみんなで作ります。器具は、シンプルに、精度高く、作りやすくするためにいくつか工夫と改良を経て設計しました。当日紹介します。実験のタイミングはこの夏至の日、まさに正午ちょっと前です!合い言葉は、太陽が南中する時 です!
梅雨の合間、晴れるとよいのですが、、雨天や曇り空となっても、計測器具はみんなで作ります。夏至の日に計測する理由、なぜ地球の大きさがわかるかなど講義します。また、ハイテクを用いた簡単に地球の大きさがわかる方法についても説明します。お楽しみに。

古代ギリシャでは、地球が球形をしていることは既に知られていたようです。その今から2200年も前に、なんと地球の大きさ(円周)が実験で割り出されました。夏至の日の太陽の位置から求めました。今回の公開講座では、2200年前と同じ方法で地球の円周を割り出す実験をみんなで行います。

福井市文京にある福井大学から見える2009.6.21(夏至の日)の一時間ごとの太陽の正確な位置を計算して図示してみました(シミュレーション)。みんなでこの太陽の位置を計測する実験を行います。その計測器具はみんなで作ります。器具は、シンプルに、精度高く、作りやすくするためにいくつか工夫と改良を経て設計しました。当日紹介します。実験のタイミングはこの夏至の日、まさに正午ちょっと前です!合い言葉は、太陽が南中する時 です!
梅雨の合間、晴れるとよいのですが、、雨天や曇り空となっても、計測器具はみんなで作ります。夏至の日に計測する理由、なぜ地球の大きさがわかるかなど講義します。また、ハイテクを用いた簡単に地球の大きさがわかる方法についても説明します。お楽しみに。
